2019
04.01

【World MR News】宇宙の様々なふしぎをVRで学べるワークショップ「月面キッズキャンプ」がよみうりランドで開催

World MR News

グリーとTBSテレビは、3月25日から5月31日までの期間限定で、よみうりランドで最先端技術を使って宇宙を体験できるワークショップ「月面キッズキャンプ」を開催中だ。本稿では3月27日に行われた、メディア向けのVR体験会の模様を中心にレポートする。

グリーが、昨年12月から今年の1月にかけて、神奈川県横浜市にある「はまぎん こども宇宙科学館」に提供していたのが、「VR体感サイエンスツアー【ありえなLAB】」だ。こちらは、生産先端技術を使って「ありえない」実験を実現する体験サイエンスツアーというコンセプトだったが、今回の「月面キッズキャンプ」では、その「ありえなLAB」もパワーアップしていた。

「月面キッズキャンプ」のイベント会場となった「オーロラスペース」は、プールの更衣室としても使われていた場所だそうで、かなり大きめのスペースとなっている。会場内には、5つのVRコンテンツとひとつのARコンテンツのほか、JAXAが提供していた宇宙服や月周回衛星「かぐや」の模型なども展示。子供から大人まで幅広い層が楽しめるようになっていた。

■月ロケットツアー ~月の大きさを感じる旅へ!~【ありえなLAB】

「月ロケットツアー ~月の大きさを感じる旅へ!~」は、宇宙に向かうジェット機に乗り込み、地球にある木や都庁、東京タワー、日本など徐々に視界に入るモノがスケールアップしていき、最終的に月の大きさがどれぐらいか実感できるという内容のVRコンテンツだ。

他の「ありえなLAB」のコンテンツと同様に、最初にクイズ形式のブリーフィング映像を見てからVRコンテンツを体験。最後に答え合わせの動画を視聴するという流れになっており、ついでに豆知識も学べるようになっていた。

「ありえなLAB」ではすっかりおなじみのキャラクター「アリ・エナーイ博士」も健在。

ブリーフィングの後は、隣接しているVR体験スペースに移動。ヘッドホンやVRゴーグルを装着して体験する。

VR体験後は、補足説明と最初に出題されたクイズの答え、豆知識などが学べる動画が見られる。また、ボールで他の星との大きさの比較も行えるようになっている。

それぞれのVRコンテンツはひとつのツアーのようになっており、最後の締めにアリ・エナーイ博士の言葉に合わせてインストラクターもポーズを決めてくれる。

■月面シュート! ~ボールを投げて重力を感じよう~【ありえなLAB】

月の重力は地球の6分の1だが、こちらのコンテンツでは地球と月でそれぞれボールを投げて、その飛び方の違いで重力を学ぶことができるようになっている。ちなみに、最初に流される動画では、コンテンツ自体に係わるものの紹介以外にもVRデバイスの装着方法などもわかりやすく紹介されている。こうすることで、オペレーターの作業を簡略化しているのだ。

コンテンツごとに使用するVRデバイスも異なるため、それぞれの使い方や装着方法が動画で紹介されるようになっていた。

VRは最大8人まで同時体験可能だ。

■月面ドライブ ~月面車で月を爆走!~【ありえなLAB】

年末年始の「VR体感サイエンスツアー【ありえなLAB】」にはなかった、新たなコンテンツが「月面ドライブ ~月面車で月を爆走!~」だ。月の表面は、「レゴリス」という砂に覆われているが、その上をバギーで走るときにどんなタイヤの形が一番効率いいのか学べるようになっている。

最初のブリーフィングルームには、3種類の異なるタイヤを装着したラジコンが用意されており、それぞれの走りの違いが確認できるようになっていた。

さらにユニークだったのが、その筐体だ。なんとゲームセンターにあるレーシングゲームのようなコックピットに乗り込んで、VRゴーグルを装着しハンドルで操作が行えるようになっていた。

コンテンツでは、3種類のタイヤの違いを体験したあと、月面を自由に走り回れる時間も用意されていた。真っ黒な空に星が輝く中、バギーを走らせるのはなかなかの快感である。ただし、子供向けに調整されているのか、大人が乗るには若干狭く感じるかもしれない。

■月の形のミステリー ~月の満ち欠けの謎を解け!~【ありえなLAB】

月には満ち欠けがあり、その時々で見える形が変わるというのは誰でも知っていることだろう。その理由は太陽と地球、月との位置関係からそう見えるのだが、言葉で言われてもいまひとつわかりにくい部分がある。それを、VRを使って視覚的にわかりやすくしたコンテンツがこちらだ。

途中、表示されている月と同じものを探して銃で撃つシューティングゲーム風のモードも用意されており、まさに遊びながら学べるようになっていた。

宇宙飛行士のような形をした一眼のVRデバイスも体験できるようになっていた。こちらで、その日の月の見える方向と月齢が確認できる。

■3~6歳向けVR体験コーナー

斜視などの問題で通常のVRが体験できない7歳以下の子供向けに、VR体験コーナーが用意されていた。こちらは一眼のVRデバイスを利用し「月ロケットツアー」のコンテンツが利用できるようになっている。ちなみにこのVRゴーグルは、3Dプリンターで作ったオリジナルのものだという。

操作もシンプルになっており、VRゴーグルの準備ができたら、目の前にある赤いボタンを押すことでコンテンツがスタートするようになっていた。VRコンテンツを体験中の子供の様子を見ていたところ、360度映像があるのが珍しいのか、あちらこちら首を動かしながら見回していた。

■鏡の世界(ミラーライティング)

宇宙線の前面にあるモージュル部分には文字が書かれているが、実は逆さまに描かれているということをご存じの方はどれぐらいいるだろうか? これは船外活動のときに、手首に取り付けた鏡を使って確認するためだ。

その上下左右反転した状態で、文字を書く体験ができるのがこちら。筆者も実際に挑戦してみたが、まったく無理だった。

紙とペンで書くというアナログなコンテンツだが、難易度は一番高いかも!?

■AR砂遊び「月面で宝探し」

砂場にプロジェクションマッピングのようにCGを投影し、砂を掘ったり山を作ったりすることで月面が変化していく様子が楽しめるコンテンツも設置されていた。こちらは、用意された砂場の上に砂かきを使ってプレイしていくため、まさに本物の砂場遊びを拡張したようなスタイルだ。見た目にもわかりやすいということもあり、子供たちの人気スポットとなっていた。

■「月面キッズキャンプ」概要

イベント名:月面キッズキャンプ

開催日:2019年3月25日(月)~2019年5月31日(金)

※よみうりランド休園日を除く

開催時間:よみうりランド開園30分後から17:00

※開催時間は変更になる場合があります。

開催場所:よみうりランド イベント会場「オーロラスペース」

主催:グリー株式会社/株式会社TBSテレビ

強力:株式会社よみうりランド

CA セガジョイポリス株式会社

Tech Kids School

合同会社 Yspace

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)

対象年齢:制限無し

※一部ワークショップは制限年齢、推奨年齢あり

チケット販売場所:「月面キッズキャンプ」入り口

特設ページ:https://ariena-lab.com/

PhotoWords 高島おしゃむ
コンピュータホビー雑誌「ログイン」の編集者を経て、1999年よりフリーに。
雑誌の執筆や、ドリームキャスト用のポータルサイト「イサオ マガジン トゥデイ」の
企画・運用等に携わる。
その後、ドワンゴでモバイルサイトの企画・運営等を経て、2014年より再びフリーで活動中。