2020
02.04

【World MR News】過去最多780社が出展! 12の専門展が一堂に集結したIT展示会「第10回 Japan IT Week 秋」レポート

World MR News

リード エグジビション ジャパンは、10月23日から25日までの3日間、千葉・幕張メッセで12の専門展から構成されたIT展示会「第10回 Japan IT Week 秋」を開催した。本稿では、その中から会場内で見かけたユニークな展示を中心にレポートする。

■「santec」ブース

santecのブースでは、様々なスマートグラスに対応したソリューション『Live Suppoter』の展示が行われていた。こちらは、現場の作業員が身につけたスマートグラスと遠隔地にある事務所のPCを繋ぐことで、映像と音声の共有や資料や画像、指示などをスマートグラスのモニターに表示できるというものである。リューションに加えて、スマートグラスもいくつか展示されておりソリューションの体験ができるようにもなっていた。

写真左がVuzix社製の『M300』で左がサン電子社製の『AceReal One』。

■「トビー・テクノロジー」ブース

トビー・テクノロジーのブースでは、熟練者の感やコツを見える化するためのソリューションとして、スマートグラスやVRヘッドマウントディスプレイとアイトラッキングを活用し、深浅や動作データを分析して標準化するといった展示が行われていた。

目視検査の検出率や設備点検の見落とし防止、教育機関の短縮と教育レベルの向上に役立てることができるという。

▲缶ジュースのどこを見ているのかというのも、アイトラッキングを活用したヒートマップで一目瞭然に。

■「ミラ」ブース

ミラブースに展示されていたのは、遠隔操作で物理的な補助作業が行えるアバターロボットの『ugo(ユーゴー)』だ。2本のアームを備えており、移動するだけではなく高い場所や低い場所に手を伸ばして作業をおこなうことができる。

オペレーターは、遠隔地のPCと専用コントローラーで操作。『ugo』側にはモーション学習AIが搭載されており、あらかじめ作業を学習させてたりコンマンドとして登録しておいたりできるため、半自動で操作することができるのが特徴だ。そのため、オペレーター自体はひとりでも、複数の『ugo』を操ることも可能となっている。

■「三信電気」ブース

三信電気のブースでは、NUWA ROBOTICS社のコミュニケーションロボットが展示されていた。今回のデモでは会話までは対応していなかったが、本体に内蔵したカメラから男女や年齢などを判断し、挨拶をしていた。顔の部分に当たるディスプレイは、いろいろと表示を変えることができ、ロボットや人のほかタヌキや犬といった動物の顔にも変更することができる。

この頭部の部分にはAndroidが入っており、アプリを自作することでカスタマイズすることも可能とのこと。ロボットというと『Papper』が有名だが、これなら場所も取らずコミュニケーションが気軽に楽しめるので、活用できる場所も多そうだ。

▲顔認証で挨拶をしているところ。

■「富士通」ブース

富士通のブースで目がとまったのは、「FRAM&バッテリーレス無線ソリューション」だ。これは、バッテリーレスで表示が可能なePaperを使い、表示する内容を変更することができるというもの。作業の確認用や名札など、様々な用途に活用することができる。

展示のデモでは、台が回転しePaperに表示されている内容が変わる様子を見ることが出来た。

■「フォーラムエイト」ブース

フォーラムエイトのブースでは、第30回中小企業優秀新技術・新製品賞「ソフトウェア部門 優良賞」を受賞した『地震シミュレータ』や、3D-VRをクラウド化した『VR-CLOUD』のデモが展示されていた。

『地震シミュレータ』ほうは、3DのVRヘッドマウントディスプレイ空間内で地震時の建物の揺れや状況をシミュレーションするというもの。『VR-CLOUD』は、津波の状況を解析してシミュレーションする様子が見られるようになっていた。

▲水の流れを矢印で表示するほか、ヒートマップも表示可能だ。

■「日本マイクロソフト」ブース

日本マイクロソフトのブースでは、「第10回 Japan IT Week 秋」の初日である10月23日に発売されたばかりの新たなノートPC『Surface Laptop 3』が展示されていた。ディスプレイのサイズが13.5インチと15インチの2モデルが用意されており、キーボードはAlcantaraファブリックかメタル キーボードが選択可能だ。

▲タッチペンを使って、直接液晶に絵や文字を描くこともできる。

■「VAIO」ブース

VAIOのブースでは、最軽量構成時でわずか約888グラムの軽量コンパクトが特徴の『VAIO Pro PJ』や、最軽量構成時約999グラムの持ち運び可能な大画面ノートPC『VAIO Pro PK』など、働き方改革を推進する同社の『VAIO Pro』シリーズが展示されていた。

▲『VAIO Pro PJ』。

『VAIO Pro PJ』は、12.5型ワイド液晶に、SIMフリーLTEモジュールを内蔵しており、いつでもどこでも最適なオンライン環境で作業を行うことができる。USB Type-CやVGA端子、HDMI端子などを備えており、プレゼン時に必要な出力端子が備えられているところも特徴だ。

『VAIO Pro PK』のほうも、同様にSIMフリーLTEモジュールを内蔵。大画面の14.0型ワイドディスプレイを採用していながら、1キログラムを切る軽量化を実現している。

■「アウトソーシングテクノロジー」ブース

アウトソーシングテクノロジーのブースでは、スマートグラスのソリューション『UBiMax』のデモとして、クイズに挑戦するコーナーが用意されていた。スマートグラス付きのキャップを被り、6色のボックスから積木をピッキングしていきアルファベットが書かれた積木を並べ替えて言葉をあてるというもの。ゲームを通して、ソリューションの魅力が伝わるような内容となっていた。

■「ナノコネクト」ブース

「ゲーミフケーションはゲームではない」というキャッチフレーズでブースを展開していたのは、ナノコネクトだ。マップ上にユーザーのつぶやいた場所を表示するほか、ミッションをこなしていくことでコレクションを集めることができる「マイスター機能」やマイレージのように走行距離を楽しく見える化する「エンタメ距離変換」などを盛り込んだ『バリアフリーマップ』などが紹介されていた。

■「データムスタジオ」ブース

データムスタジオのブースでは、Unityシミュレーター開発事例として、『配車最適化シミュレーター』のデモがVRで体験できるようになっていた。これは、既存の業務を効率化するにあたり無人配送車(AGV)を利用したいと考えたときに、実機で試行錯誤するのはコストが掛かってしまうため、それをシミュレーションするためのものだ。

走行の状況は3Dで表現することができ、ルート探索やルート指示をAPIとして構築してシミュレーションが行える。

■「第10回 Japan IT Week 秋」概要

会期:2019年10月23日(水)~25日(金)

時間:10:00~18:00(最終日のみ17:00終了)

会場:幕張メッセ

主催:リード エグジビション ジャパン株式会社

PhotoWords 高島おしゃむ
コンピュータホビー雑誌「ログイン」の編集者を経て、1999年よりフリーに。
雑誌の執筆や、ドリームキャスト用のポータルサイト「イサオ マガジン トゥデイ」の
企画・運用等に携わる。
その後、ドワンゴでモバイルサイトの企画・運営等を経て、2014年より再びフリーで活動中。