2017
05.31

【World MR News】台湾でMRを用いた不動産仲介業スタート

World MR News

台湾の台北市にある不動産会社Yung-Ching Realty Group(永慶房產集團)が、VRツアー動画などの制作会社iStagingと提携し、MR技術を活用した新たな不動産仲介サービスを発表した。このサービスはバーチャルリアリティ(VR)と拡張現実(AR)の両方の利点を生かして、新しい“MRスマートリビング”として消費者に提供される。

Yungching Realty Groupの社長Sun-Ching Yu氏は、次のように語っている。「MR技術を使えば、視野全体が、多くの情報を見ることができるスクリーンとなります。家のソファに座りながらでも、路地を散歩しながらでも、人は十分な情報にアクセスできるのです。私達は家を買う時、ただ単に建物としての家を購入するのではなく、周囲の雰囲気や、ライフスタイルに関わるそのほかの施設も考えて買います。最終的に購入を決定するときは、それらのことを必ず考慮に入れますよね。“MRスマートリビング”サービスを利用すれば、消費者の皆さんが購入を決める時、より有益な決定ができるように多くの情報を提案できるのです。」

国立台湾科学技術大学情報管理部のLu博士によれば、MR技術とライフスタイル・イノベーションの組み合わせは、不動産業界を再定義するものになるという。MRの技術導入は非常に難しいチャレンジではあるが、消費者にとっては非常に有益なものだ。またiStagingのCEOジョニー・リー氏は次のように述べている。「ARとVRの統合により、仮想世界と現実世界をより高いレベルで組み合わせることができます。同時に、両方の世界が存在することと、新しい相互作用やシミュレーションを生み出すことの間には、微妙なバランスがあります。」

この“MRスマートリビング”のデモンストレーションは、Yungching Realty GroupとiStagingの提携契約発表記者会見の際に行われた。 体験者は、台北市内で“little Europe”の異名を持つFujin Streetにて流行のレストラン、学校、地元の市場などを売却用の物件に沿って、MR眼鏡に表示された情報を見ながら散歩を楽しんだようである。

これまでにiStagingは、不動産業界の視覚化技術を促進するためにサウジアラビアに拠点を置く都市計画コンサルタントのIMARと契約を締結している。Yungching Realty Groupとの連携は、iStagingにとってもうひとつのマイルストーンであり、同社はアジアシリコンバレー開発庁(ASVDA)のトップ21企業に選出された。リー氏は“MRスマートリビング”サービスが、本業界における世界中のMR技術導入の展開のモデルとなることに自信があると表明している。

参照元:https://www.newswire.com/news/yungching-realty-group-becomes-the-first-real-estate-agency-in-the-19582753