2019
03.06

【World MR News】待望の『HoloLens 2』がついに発表! 現地の興奮をリアルタイムで体感したパブリックビューイングイベント「Tokyo HoloLens ミートアップ 番外編」をレポート

World MR News

2月24日からスペイン・バルセロナで開催された世界最大の携帯電話関連見本市「Mobile World Congress (MWC) 」。その初日に行われたマイクロソフトの記者発表イベントに合わせて、東京・品川のマイクロソフト品川でパブリックビューイングイベント「Tokyo HoloLens ミートアップ 番外編~ MWCパブリックビューイング!」が開催された。本稿では、その模様をお届けする。

夜中の24時にオープンしたパブリックビューイングの会場。続々とホロレンジャーたちが集まる中、イベントスタートの挨拶が行われた。……しかし! このあと25時半までは自由時間ということもあり、会場内はまったりとした雰囲気に。

翌日は平日にも係わらず、日曜日の深夜に多くのホロレンジャーたちがパブリックビューイングの会場に集結していた。

発表会直前! ウォーミングアップトークショー

発表会が始まる30分前の25時半より、ウォーミングアップとして『HoloLens』にゆかりのあるパネラーが登壇。ちょっとしたトークショーが行われた。

モデレーターは、PANORA 代表取締役社長の広田稔氏。

パネラーは、写真左下からホロラボ 代表取締役 CEOの中村薫氏、GOROmanことエクシヴィ 代表取締役社長の近藤義仁氏、日本アイ・ビー・エム デジタル・ビジネス・グループ デベロッパー・アドボカシー事業部の戸倉彩氏。写真左上から、日本マイクロソフトの鈴木敦史氏、高橋忍氏、上田欣典氏。

広田氏:今日は何が出るか予想をお聞きしたいのですが。

中村氏:とりあえず『HoloLens』の新しやつは出て欲しいですね。『Kinect』の新しいのが入るという話なので、それが単品でも出るのか気になります。

GOROman氏:なんか、ネットにリークっぽいのがもう上がってて……。あれはダサいんで、フェイクであって欲しいと思っています。

広田氏:そういうことは言わないの(笑)。

戸倉氏:今回は『HoloLens 2』の話が出てくるかなと思って、非常に楽しみにしています。

広田氏:このメンツを集めておいて、『Surface』が出てきたら、「どういうこととなの?」となりますからね(笑)。『HoloLens』の新しいモデルが出るとして、ここが改善されているといいなというところや、充実しているというところはございますか?

中村氏:とりあえず、値段・視野角・バッテリー・重さ……あとSIMが乗って欲しいですね。MWCなので。

高橋氏:多いわ(笑)。モバイルルータ持てばいいのに。

中村氏:『HoloLens LTEアドバンスト』みたいなやつが出て欲しいですね。

GOROman氏:(エアジェスチャーをしながら)操作が難しいじゃないですか。『North Star』みたいに押せるようになるといいなと思っています。

戸倉氏:私も重さが改善されるといいなと思っています。あと、バンドが布なので女性が付けると鼻のところなどメイクが付着しやすいので、手入れがしやすいといいですね。あとGPSが乗っているといいです。

広田氏:後ろのお三方にもお聞きしてもいいですか?

上田氏:あくまでも予想ですけど……おそらく、電極を脳に直接出てくるタイプが出てくると思っています(一同爆笑)。

視野角は2倍以上! 快適さは3倍に向上した『HoloLens 2』が登場

愉快なトークであっという間の30分がすぎ、いよいよ26時より「MWC Barcelona」の会場からマイクロソフト発表会の模様が中継された。はじめに米国マイクロソフト本社CEOのサティア・ナデラ氏が登壇。おなじみの挨拶から、イベントがスタートした。 

続いて、Microsoft Azure担当 コーポレートバイスプレジデントのジュリア・ホワイト氏が登壇。クラウドの話に続きやや静まり気味だったパブリックビューイングの会場であったが、『Kinect』の話題が出た途端にどよめき出す。そして懐かしの映像に続き、新製品の『Azure Kinect』が発表されると、大きな声が沸き起こっていた。

『Azure Kinect Developer Kit (DK)』は、 AIセンサーを組み込んだデバイスだ。『HoloLens 2』向けに開発されたTOFデプスセンサーと高解像度RGBカメラを搭載。開発者キットを使用することで、周辺の感知だけではなく世界全体が理解できるソリューションを作ることができる。価格は399ドルで、この発表と同時にプレオーダーも開始されている。

続いて登場したのは、『HoloLens』の生みの親であるアレックス・キップマンだ。『Kinect』の話から始まり、ややじらされた感じだったが『HoloLens 2』という言葉と共にムービーが流されると、会場内ではハイタッチして喜ぶ様子も見られた。

テクニカルフェローのアレックス・キップマン。

この『HoloLens 2』では、映像ディスプレイシステムなど全般的に大幅な強化が行われている。初代モデルが1度あたり23ピクセルだったのが47ピクセルに向上。視野角の狭さがネックとなっていた前モデルだが、こちらも2倍以上と大幅に改善されている。

アイトラッキング(視線追跡)センサーも搭載されており、視線での操作も可能に。また、虹彩認証でログインも行える。ダイヤルイン式の装着システムを採用しており、『HoloLens 2』の装着もスムーズに行えるほか、メガネを付けた状態でも問題なく利用ができる。ちなみに、快適さや人間工学性は測定上で3倍以上に向上しているという。

指もトラッキングでき、ピアノの演奏も可能に!?

会場が盛り上がったワンシーン。なんと、バイザー部分が上に上げられるようになっている。今後のホロレンジャーたちの新しいスタイルとなりそうだ。

『HoloLens』は、工場などの現場で使用されることも多いが、そうしたことも考慮してかヘルメットにも対応するなどカスタマイズができる、「Microsoft HoloLens カスタマイズプログラム」も用意されている。

気になる『HoloLens 2』の発売日は年内で、まずは米国、日本、中国、ドイツ、カナダ、イギリス、アイルランド、フランス、オーストラリア、ニュージーランドの10ヵ国で提供が開始される。価格は3500ドルの予定で、マイクロソフト ストアの電話窓口(0120-03-5241 月曜~金曜 午前 9:00 ~ 午後 5:30)にプレオーダーの希望を伝えることで、後日あらためて連絡が来るとのこと。

PhotoWords 高島おしゃむ
コンピュータホビー雑誌「ログイン」の編集者を経て、1999年よりフリーに。
雑紙の執筆や、ドリームキャスト用のポータルサイト「イサオ マガジン トゥデイ」の
企画・運用等に携わる。
その後、ドワンゴでモバイルサイトの企画・運営等を経て、2014年より再びフリーで活動中。