2019
09.27

【World MR News】今年もVR/ARコーナーが充実! 日本最大のゲームイベント「東京ゲームショウ2019」レポート

World MR News

9月12日から15日に、千葉・幕張メッセで日本最大のゲームイベント「東京ゲームショウ2019」が開催された。今年は4日間の会期中、ビジネスデイと一般公開日合わせて、26万2076人が来場。過去最大規模の2417小間が出展されていたほか、BtoB商談のための「TGSビジネスマッチングシステム」もリニューアルされ、昨年の倍となる1496件の商談が行われた。

3年前からスタートしたVR/ARコーナーは、今年も健在だった。こちらは例年通り、国際展示場9-11ホールで行われており、物販やインディゲームコーナー、e-Sportsコーナーと同じエリアだったが、ビジネスデイの初日である9月12日でも、オープン前には多くの列が出てきたほどだ。

▲開場を今かと待つ人の列。

▲オープン直後のVR/ARコーナーの様子。これはビジネスデイだが、一般公開日は多くの人で溢れていた。

ちなみにメイン会場ともいえる国際展示場1-8ホールには、大手ゲームメーカーを中心に最新ゲームが多数展示されていた。それらの中にもいくつかVR関連のコンテンツが出展されていた。たとえば、ソニー・インタラクティブエンタテインメントの「プレイステーション®ブース」には、PlayStation®VR専用の試遊エリアも用意されており、『マーベルアイアンマン VR』や『スペースチャンネル5 VR あらかた★ダンシングショー』、『Last Labyrinth』、『初音ミクVR』など、8タイトルが体験できるようになっていた。

▲ロゴの下にあるあたりが、PlayStation®VR専用の試遊エリアになっていた。

また、KONAMIのブースでは、ARを活用して、テーブル上にピッチを再現して楽しめる“ウイイレAR”こと『ウイニングイレブン 2020』も世界初公開されていた。スマートフォンの枠にとらわれずに、画面越しではあるがリアルなピッチ映像を見ながらサッカーゲームをプレイすることができるというものだ。ちなみに現時点ではスマートフォン向けゲームとしての配信は未定とのこと。

https://twitter.com/we_konami/status/1172676335807991809

▲ゲームショウといえば、各ブースで多数のコンパニオンたちがお出迎えしてくれていた。

■広島市立大学 『Lumbus』&『Crus』

広島市立大学のVR研究チームが出展していたのは、モーションプラットフォームの『Lumbus』と、歩行プラットフォーム『Crus』の、ふたつのVR用デバイスだ。『Lumbus』は椅子に座って体験するためのVRライドマシンで、バランスボールと2本の軸を組み合わせることで、低コストで斜傾角度±25度を実現している。

▲こちらが『Lumbus』。オープン直後で試せなかったが、ロボットに乗っているような感覚が体験できるそうだ。

『Crus』はマルチ対戦FPSなどに利用できる移動用のデバイスで、移動時に大腿部分を支持しながら歩行に掛かる加重を推定。足が滑らないように横や後ろなど、全方位歩行を実現している。

■IVR 『VRカレシ』

会場に入って真っ先に目に入ってきたのが、IVRが出展していた恋愛VRコミュニケーションタイトルの『VRカレシ』コーナーだ。オープン時はさほどではなかったが、少し時間が経ってから同じエリアを覗いたところ、多くの女性が列を作って並んでおり驚かされた。

こちらでは、作品の舞台となる「喫茶店はるかぜ」をイメージした特設体験ブースになっており、人気声優・細谷佳正さん、森久保祥太郎さん、鈴木千尋さん、藤原啓治さんが演じるキャラクターたちを、それぞれのシチュエーションでVR体験できるようになっていた。

▲4人のVRカレシたちと一緒に記念撮影ができるフォトスポットも、会場の側面に用意されていた。

■KEY WEST 『そこは消されたトンネル』

KEY WESTのブースでは、人気のVRお化け屋敷「呪刻」シリーズの最新第三弾となる『そこは消されたトンネル』が体験可能に。シチュエーションとしては、乗り込んだタクシーがどこかのトンネルの中で止まり、突然無数の手が襲いかかってくる恐怖が味わえるという内容だ。

途中、車が水中に沈んでいくシーンなどもあり、なかなかリアリティがあって、恐いというよりも思わず見入ってしまった。

▲インタラクティブな操作はなく、基本的には音と映像を楽しむというコンテンツだ。そのため、オペレーターの支持に従うだけで、気軽に体験できるようになっていた。

▲ブース周辺では、コンパニオンたちがうちわの配布も行っていた。

■Cybershoes 『Cybershoes』

Cybershoesのブースでは、VR世界の中を歩行するためのデバイスである『Cybershoes』のプロトタイプが出展されていた。こちらはサンダルのように足に装着するためのデバイスで、VRゴーグルを付けて椅子に座った状態でプレイすることで、歩いたり走ったり出来るほか、ジャンプも再現できるというもの。

ケーブルレスなので、360度自由に動くことができるというのも特徴のひとつだ。VRゲームと組み合わせて体を動かすことで、フィットネス効果も期待できるかも!?

▲このような感じで足にデバイスを固定していく。

■Gatebox 『Gatebox』

Gateboxのブースでは、今秋発売予定の好きなキャラクターと暮らせるデバイス『Gatebox』の量産モデルである「GTBX-100」が出展されていた。ちょっと大きめの筒状のデバイスに、3Dキャラクターが投影できるというもので、カメラやマイクなどのセンサーを搭載しておりコミュニケーションも行えるようになっていた。

デモ展示では、同社のキャラクターである「逢妻ヒカリ」が映し出されており、ボタンを押したあとに「こんにちは」や「天気教えて」など話しかけることで、それらに関連した対応した会話が楽しめるようになっていた。

▲身近にお気に入りのキャラクターを置いておきたいという夢が叶うデバイスになりそうだ。

▲こうしたキーワードで話しかけて反応してくれるのも楽しい。

ちなみに量産モデル「GTBX-100」の発売は、10月11日で価格は15万円(税別)だ。「逢妻ヒカリ」と一緒に生活をしたい場合は、別途共同生活費として月額1500円が必要となる。こちらは、購入後、一定期間は無料だ。

PhotoWords 高島おしゃむ
コンピュータホビー雑誌「ログイン」の編集者を経て、1999年よりフリーに。
雑誌の執筆や、ドリームキャスト用のポータルサイト「イサオ マガジン トゥデイ」の
企画・運用等に携わる。
その後、ドワンゴでモバイルサイトの企画・運営等を経て、2014年より再びフリーで活動中。