2019
05.27

【World MR News】映画『ロッキー』シリーズのキャラクターたちとVRで対戦できる! VR体験施設「Survios Virtual Reality Arcade」が東京ミッドタウン日比谷「BASE Q」に期間限定オープン

World MR News

電通は、米国サビオス社と協力して、VR体験施設「Survios Virtual Reality Arcade」を東京ミッドタウン日比谷で5月23日~6月3日までの期間限定でテストオープンした。その初日にメディア向けの体験会も実施。こちらではその模様をお届けする。

今回この「Survios Virtual Reality Arcade」で体験できる『Creed: Rise to Glory』は、映画『ロッキー』シリーズの続編ともいえる作品『クリード』の世界観をVRで再現し、ボクサーとなって映画の登場キャラクターたちと対戦できる作品だ。ふたり同時に体験が可能となっており、一般の人も無料で体験することができる。

▲こちらが会場の入り口。

▲体験スペースはふたつ横並びで設置されている。

ブースに入ると、ニンジャマスクやヘッドマウントディスプレイ、コントローラーを装着し、ゲームがスタートする。ちなみに足下の丸いマークはプレイヤーが稼働できる範囲を表している。横並びのブースの両端にカメラが2台設置されており、そちらでトラッキングしているそうだ。

始めに、プレイヤーと対戦相手をリストの中から選んでいく。ここで選択できるのは、クリードのほか、ロッキー、アポロ、クラバー、ドラゴなど、映画ではおなじみの14人のキャラクターたちだ。はてなマークのキャラクターを選択したときは、いずれかがランダムで選ばれるようになっている。

キャラクターの選択が終わったら、難易度を選択する。こちらは初心者向けの「ROKIE」から「PRO」、「CHAMPION」と3つのレベルが選択できる。最後に戦うリングを10種類(?はランダム)から選択すればOKだ。このリングは観客が大勢いるようなところか、ジムのリングなど環境が異なるものが用意されているので、自分の好みで選んでいくといいだろう。

リングに上がり、グローブを合わせると試合がスタートする。基本的にはガードをしっかりと固めて、相手の隙を見てパンチを打ち込んでいくのだが、これが慣れないうちはなかなか難しい。

相手のパンチが決まるとよろけるので、その時に画面に表示されている位置に手のコントローラーを合わせていく。ダウンしてしまった場合は、両手を前後に振ることで意識がリングに戻るようにするといった感じだ。ちなみに何度かダウンしてしまうと徐々に距離が遠くなり、カウント10の前に戻るのが難しくなってしまう。

▲右下はダウン中のシーン。急いで戻らないとノックダウンしてしまう。

ちなみに筆者は『ロッキー4/炎の友情』のライバルとして登場した、ソ連のボクサーイワン・ドラゴを対戦相手に選んだのだが、映画のように背が高くなかなかの迫力であった。このように、キャラクターごとに背の高さも異なるため、たとえば相手の背が高い場合はやや下側から相手にパンチを打ち込んでいくことになる。

残念ながら筆者は2回挑戦して2度ともマットに沈められてしまったのだが、その後インストラクターのおねぇさんに挑戦してもらった。ある程度ダメージを与えると、フィニッシュを決める連打を打つマークが表示される。

ちなみに、本物のボクシング同様に一応ラウンド制にはなっているが、インターバルはなくすぐに次のラウンドが始まる感じになっていた。

▲こちらは別の対戦相手の画面だが、相手をマットに沈めることができると、最後にスコアが表示される。

▲ゲーム自体はPlayStation VRやVIVE、Oculus向けに販売中だ。

今回は同スペース内で、電通ベンチャーズの渡辺大和氏にお話を聞くことができた。

――今回「Survios Virtual Reality Arcade」を期間限定でオープンすることになったきかっけを教えていただけますか?

電通ベンチャーズは、開発元のサビオスに出資をしており、日本におけるビジネス開発や、ローカライズの支援を行っています。ユーザーに対して無料で公開しているのですが、このボクシングゲームのクォリティならどんなIPのコンテンツで遊んでみたいかという反応を聞きたいと思っています。

――ボクシング以外のゲームもあるのですか?

いろいろとあります。すでに発表されているものでは、『ウォーキング・デッド』があります。

――こちらはシューティングゲームですか?

シューティングやバットでなぐることができます。少し気持ち悪いですが、骨とかの触感が感じられるようになっています。そのため、本当に自分がやってしまったような感じになります。VRのクォリティがそれだけよく出来ているということですが。

――今回『ロッキー』シリーズが選ばれた理由はなんでしょうか?

ハリウッドの映画制作会社であるメトロ・ゴールドウィン・メイヤーが、サビオスが作るゲームのクォリティが高いということで開発費を負担してくれました。映画『クリード』のプロモーション用に作られたのですが、それが非常に人気になりました。映画自体は終わってしまいましたが、売り上げも好調です。

「Survios Virtual Reality Arcade」は日本ではまだありませんが、中国ではかなり展開されています。VRを体験しているひとだけではなく、画面を一緒に来ている友人たちと共有できるところも大事だと思っています。ブースの外にテーブルも設置してありますが、後ろから見ていても盛り上がることができます。

――今後の展望や目標をお聞かせください。

今は『Creed: Rise to Glory』でやっていますが、サビオスの経営陣も日本のアニメやコンテンツが大好きです。このクォリティで日本のIPを使ってゲームを作ることができたら、面白いなと思っています。中国なら、ゲームを作った後配信できる先が出来上がっています。アメリカにも配信できるので、日本のIPにとってもいいベネフィットになると思っています。

――本格的に展開されていくのはどれぐらいになりますか?

だいたい来年ぐらいの予定です。

――今後の続報にも期待しております。ありがとうございました!

■イベント概要

期間:5 月23 日(木)~6 月3 日(月) 11:00~20:00(最終日は18:00 終了)

会場:東京ミッドタウン日比谷 6F BASE Q Studio

(協力:三井不動産株式会社)

所要時間:プレイ時間は15 分程度

PhotoWords 高島おしゃむ
コンピュータホビー雑誌「ログイン」の編集者を経て、1999年よりフリーに。
雑誌の執筆や、ドリームキャスト用のポータルサイト「イサオ マガジン トゥデイ」の
企画・運用等に携わる。
その後、ドワンゴでモバイルサイトの企画・運営等を経て、2014年より再びフリーで活動中。