2018
10.01

【World MR News】まだまだ今年も健在! 「東京ゲームショウ2018」で見かけたVRブースたち≪後編≫

World MR News

9月20日(木)から9月23日(日)にかけて、千葉・幕張メッセで開催された日本最大のゲームイベント「東京ゲームショウ2018」。総来場者数は歴代最多の29万8690人を動員するなど、大きな注目を集めていた。本稿では、前半に引き続き会場内で見かけたVR系ブースをピックアップしてご紹介していく。

■「シナスタジア」ブース

トヨタ紡織とティアフォー、シナスタジアの3社が共同で出展していたのが「VRドライブを楽しむ移動空間」に関する展示だ。自動運転の時代になると運転手の手も自由になり、様々な活動ができるようになる。そのときにVRでゲームや様々なコンテンツが提供できるようになるということを想定して作られた物だ。

同ブースには自動運転車の車体が設置されており、VRゴーグルを掛けてドライブデートが楽しめるようになっていた。自分が座った席の隣に、キャラクターが一緒に座っているように見えるようになっている。茨城県にある国営ひたち海浜公園の中で実際に撮影した映像が使用されており、VRの中でキャラクターと会話をしながらデートを楽しむことができる。

コンテンツは2種類あり、白い車のほうでは横浜の夜景を楽しむことができたほか、町中にARのCGが登場するなどの演出が盛り込まれていた。

■「KEY WEST」ブース

KEY WESTブースでは、VRお化け屋敷『呪刻教室』の体験版が出展されていた。体験ブースも教室の用なデザインになっており、ある意味リアルなお化け屋敷のような状態となっていた。実際にVRゴーグルを付けて体験してみたところ、そこはなにやら薄暗い学校の教室。360度あちらこちらから聞こえてくる音や演出など、まさにリアルなお化け屋敷といった体験ができるようになっていた。暗闇が苦手という人は、最悪の恐怖体験となってしまうかもしれない。

体験者にはバッジやキャラクターのお面などが配られていた。

内容は怖いが、綺麗なおねぇさんがサポートしてくれていた。

■「IVR」ブース

IVRのブースには、『VRカツ』と『VRカレシ』のふたつが出展。元々『VRカノジョ』というゲームを作っており、それの男性版が『VRカレシ』である。この『VRカレシ』は、仮想のカレシが話しかけてくれたり料理してくれたりするなど、コミュニケーションが楽しめるというコンテンツだ。カレシのキャラクターも自分好みに変更することが可能である。

今回の東京ゲームショウには、未実装のARモードが体験できるようになっており、リアルな空間にポーズを取ったカレシを出現させることができるようになっていた。現状はできることは少ないが、おいおいはモーションで手を振りながら近づいてくるなどのアップデートも行っていく予定とのこと。発売は来年ということなので、もう少しだけ待つ必要がありそうだ。

■「ASATEC」ブース

ASATECブースでは、縦長の変わったモニターと共に『Vshooter』と呼ばれるVRコンテンツが出展されていた。

この『Vshooter』は、ボウリングやダーツ、ビリヤードのように、交代でプレイしながら得点やスピードを競うシューティングスポーツだ。正確に的を撃つ集中力と、早く撃つ敏捷性を競い合う競技となっている。

同社はこの2年間で、40店舗ほどでVRイベントを実施している。そこでVRには3つの問題点があることがわかったという。ひとつは、VRはひとりで行うコンテンツが多いためシュールに感じてしまう。ふたつ目は、スタッフが必ず付かなければならず、人件費が発生してしまう。3つ目は、1回で終わってしまいリピーターがいないというところだ。

そうした課題を解決したのが、今回出展されていた『Vshooter』である。VRゴーグルを付けてプレイするユーザーとは別に、55インチモニターにライブ中継が行われ一緒に楽しむことができるようになっている。

レジで受付したあと、ボウリング場のように名前を登録して気軽に遊べるなど、ひとりでも手軽に遊ぶことができるように設計されている。こうすることで、人件費が掛からないようになっている。

リピーターの問題に関しては、QRコードが読み込めるようになっており。会員情報を読み込んで前回の結果や、ランキングなどの確認ができリピーターが増えていくといった仕組みを採用している。また、オンラインマッチングにも対応している。

QRコードはアプリで管理することができるが、こちらは来年の夏に対応予定とのこと。また、オンラインマッチングについては、来年の冬に対応される。ちなみに今回の東京ゲームショウが初公開で、コンテンツなどもこれから増えていく予定である。

■「シリアルゲームズ」ブース

シリアルゲームズのブースでは、Oculus Go 用 ドラマチックVRシューティングゲーム『東京ナイトメアガール』が出展されていた。普段はサーバの運用がメインだという同社。今回出展されていたコンテンツは、枕投げでナイトメアモンスターと戦っていくといった内容のゲームとなっている。現在は開発中であるため、東京ゲームショウでは体験用のプロトタイプとしてボス戦のみ楽しめるようになっていた。

Photo&Words 高島おしゃむ
コンピュータホビー雑誌「ログイン」の編集者を経て、1999年よりフリーに。
雑紙の執筆や、ドリームキャスト用のポータルサイト「イサオ マガジン トゥデイ」の
企画・運用等に携わる。
その後、ドワンゴでモバイルサイトの企画・運営等を経て、2014年より再びフリーで活動中。