2018
05.31

【World MR News】日比谷の夜にゴジラが出現!? 「Microsoft HoloLens」を活用した野外アトラクション「ゴジラ・ナイト」が開催

World MR News

東宝と日本マイクロソフトは、3月にリニューアルオープンした日比谷シャンテにおいて、クラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」の AIサービスと「Microsoft HoloLens」を活用したプロジェクト「HIBIYA 2018」を5月24日より開始した。それに先駆けて、メディア向けの内覧会を開催。本稿ではそちらの模様をお届けする。

「de:code 2018」が同時期に開催されていたということもあり、初来日のMicrosoft Corporationでエンジニアリングチームのトップを務めているロレイン・バーディーン氏も登壇。

ロレイン氏は、「ゴジラ・ナイト」が「Microsoft HoloLens」を屋外で使った世界初の試みであることを紹介。これまで6年間Mixed Realityに携わってきたロレイン氏でも、屋外で体験するのは初めてだと語っていた。

写真)Microsoft Corporation General Manager Mixed Reality Studios ロレイン・バーディーン氏。

 

Mixed RealityとAIを活用した初の野外アトラクションイベント「ゴジラ・ナイト」

日本マイクロソフト株式会社 業務執行役員 Windows & デバイス ビジネス本部長 三上智子氏より、「ゴジラ・ナイト」の紹介が行われた。

「ゴジラ・ナイト」では、現実世界にデジタルを融合させる「Microsoft HoloLens」だけではなく、Azureも利用されている。開催期間は5月24日から5月29日までで、1日5回、事前に応募した一般ユーザー140名が参加する予定だ。当然のことながら多くの応募があったそうだが、その反響に勇気づけられたという。

写真)日本マイクロソフト株式会社 業務執行役員 Windows & デバイス ビジネス本部長の三上智子氏。

ちなみに「ゴジラ・ナイト」そのものには参加できないが、イベント自体は屋外で行われるため近くでどんな様子なのか見ること自体は可能だ。また、「Microsoft HoloLens」を着用し新ゴジラ像と一緒に記念撮影ができるフォトブースも用意されているとのこと。

この「ゴジラ・ナイト」では、「日比谷ゴジラ迎撃作戦」と名付けられた作戦に参加するという流れでイベントが進められていく。フェーズは大きく分けてふたつにわけられている。

第一部はテントの中で行われる「戦略会議」だ。ここでは「Microsoft HoloLens」を装着してゴジラの進行方向を確認が行われるのだが、なんと政府直轄の特殊任務を担当する司令官と隊長役の役者さんがふたり登場。白熱の演技で作戦の説明をしてくれる。

写真)Microsoft HoloLens」の正しい装着方法もレクチャーしてくれるため、初めての人でも安心してコンテンツが楽しめるようになっていた。

 

写真)こちらは「Microsoft HoloLens」を通して見られる映像のイメージだ。

「戦略会議」が終わると、舞台をステージ移して作戦の「実行」が行われる。ここでも「Microsoft HoloLens」をかけるのだが、ビルの合間からゴジラが出現し、隊長の合図に従って攻撃をしていくというリアルな体験ができるのだ。

ちなみにこのときに使われているのが、「Microsoft Azure」の音声認識機能だ。参加者のかけ声に従って、ミサイルが発射されるという仕組みになっている。

体験当日はあいにくの雨だったのだが、曇った空模様の中からゴジラが現れてきたので、よりリアル感が増していた。また、ビルの合間から巨大なキャラクターが表れるというコンテンツはそうそう体験することはできないので、こちらもかなり新鮮な気分が味わえた。

残念ながら「ゴジラ・ナイト」は期間限定のイベントだが、できれば多くの人が体験出来る機会を用意してもらいたいコンテンツである。

未来の消費体験ができる「Futuer Retailing」

日本マイクロソフト株式会社 業務執行役員 クラウド&エンタープイズ本部  本部長の浅野智氏からは、「HIBIYA 2018」についての説明が行われた。この「HIBIYA 2018」という話が出たときに、日本マイクロソフト新しいライフスタイルの革命・変革が行えるか構想してきたという。

そこで出てきたのが、近未来の消費体験ができる「Futuer Retailing」と映画を補完する形で現実のビルとホログラムを融合された「ゴジラ・ナイト」だ。「近未来の消費体験」を考えたときに、どんなことができるのだろうか? そこで出てきたアイデアが、「コンシェルジュ」と「リアルタイムレコメンデーション」、「レジレス」の3つである。

日本マイクロソフト株式会社 業務執行役員 クラウド&エンタープイズ本部 本部長の浅野智氏。

日本マイクロソフトでは、AIを人間のために付加価値を作っていくものと捉えている。その具体例として設置されたのが、ユーザーに最適な映画をAIが提案するデジタルサイネージだ。

これは、館内にある様々なデジタルサイネージが年齢や性別、表情を「Congnitive Service」というAIテクノロジーを使って分析。最適な映画の予告編を自動で流すようにしている。

写真)女性がデジタルサイネージの前に立つと、それまで流れていた予告編とは異なるものが流れていた。

日本マイクロソフトは、こうした実験を数多く行っているが、AIが新しい体験を提案してくることに対して、「自分はこういう風に見られているのか」という新しい発見をするユーザーが9割近くを占めるという。

待ち時間がない快適な食事をサポート

映画などを観るときに利用する飲食店を選ぶ際、72パーセントのユーザーは「入店時に待たない」ということを重視している。特に、映画などスケジュールが決まっている場合は重要な要素となっているようだ。

そこで「HIBIYA 2018」では、並ばなくても飲食店の空き情報をリアルタイムで表示するサービスを提案している。13店舗の椅子やカメラにセンサーを設置しており、館内に設置された5ヵ所のデジタルサイネージで、各店舗の混み具合や待ち時間をリアルタイムで見られるようにしている。

フードコートなどに訪れたとき、場所を取るために荷物を置きっぱなしにするというのはなかなか難しい。そこで、なるべく待ち時間無しで飲食に繋げていくにはどうすればよいか考えたときに、出てきたのが「注文0分、会計0分、待ち時間0分」というサービスだ。

内容としては、お店の近くにいくと、スマホで商品が選べるようになる。そこであらかじめ商品を選んで席に座り、商品が出来上がると自分のスマホに通知が送られる。その商品を受け取った時点で支払が自動で行われるという仕組みだ。

こちらは「Microsoft Translator」のテクノロジーを利用して、12言語に対応しておりメニューも翻訳できるほか、注文や支払も行えるようになっている。また、注文データ(来店回数や来店日時)を可視化することで、在庫が余らないようにAIが提案してくれる。

同サービスは、6月1日よりリンガーハットで一般的提供が開始される予定だ。

こうしたサービスに利用されているのが、「Microsoft Azure」だ。これは使えば使うほど賢くなっていく。また、そのデータを分析することにより、新しいサービスやコンテンツ開発に繋がっていくのである。

■ゴジラ・ナイト 開催概要
期間:2018 年 5 月 24 日 (木) 〜 5 月 29 日 (火)
場所:日比谷ゴジラスクエア (日比谷シャンテ前広場)
時間:18:30 〜 21:00
イベント所要時間 30 分、 1 日 5 回開催
24 日 (木)のみ 19:30開始で 3 回開催
参加者:一般の参加者 140名
参加者以外に、HoloLensと新・ゴジラ像 と撮影ができるフォトブースも用意。
©TOHO co., LTD.

Photo&Words 高島おしゃむ
コンピュータホビー雑誌「ログイン」の編集者を経て、1999年よりフリーに。
雑紙の執筆や、ドリームキャスト用のポータルサイト「イサオ マガジン トゥデイ」の
企画・運用等に携わる。
その後、ドワンゴでモバイルサイトの企画・運営等を経て、2014年より再びフリーで活動中。