04.04
【World MR News】2017年、MRは最も重要な技術となる
2016年は、AR/VR、そしてMRの技術促進が感じられる顕著な1年となった。もちろん今後もその流れは続く。さらなる市場規模拡大が目指されているこの新規産業だが、そもそもこれらの違いとは何なのか? また、私達の一般生活にどのような影響をもたらすようになるのかについては、「まだまだ未知の領域」という方も多いのではないだろうか。
オランダのTech情報サイトTNWでは、VR、AR、そしてMRについての見解を次のように報じている。
■VR(Virtual Reality):現実世界をシャットアウトしたデジタルの環境。ヘッドマウントやゴーグル装着により、視覚や聴覚が現実世界から閉鎖される。つまり、VRはあなたの部屋を遮り、私たちの存在を他の場所に移動させたかのようにする。
■AR(Augmented Reality):あなたの見渡している世界の中に、デジタルコンテンツを配置するもの。実世界にある物体や場所の上に2Dまたは3Dレイヤーのデジタルコンテンツを追加することで、物理的な世界をデジタルメディアに変えることができる。
■MR(Mixed Reality):ARとVRのハイブリッドで、現在のVRより進化したもの。センサーや光学機器などいくつかのテクノロジーを組み合わせたものが単一のデバイス内に全て組み込まれ、そのデバイスを装着することにより、今あなたが見ている空間に、ホログラフィックデジタルコンテンツをオーバーレイさせ、あたかも現実の存在のようにみせることを提供する。そして、その状況を他者ともシェアできるようになる。
とりわけMRについては、Microsoft社のHoloLendsの登場により、2017年のトレンドを牽引していくことになるであろうことは予想がつくが、今後、他の企業はどのような製品を出していくのか。
アップル社のMRへの参入はどうだろうか。アップル社CEOのティム・クック氏は、「ARはVRよりも巨大なものとなるだろう」と以前述べており、今年9月に発売が予定されている iPhone8には何らかのMR技術が搭載されるとも噂されている。
また、広告業界にも大きな影響を与える可能性が高い。大手商品メーカーなどの広告主たちは、MRによってこれまでには無い形で消費者へアプローチできるようになる。製品パッケージを通じて、そのブランドが消費者に届けたい情報やメッセージ、ストーリーなどより多くの情報を提供できる新たなデジタルプラットフォームとして活用できるのだ。
2017年は、MRの登場によって、人々に新たなデジタル進化をもたらす最初の年となりそうである。