2017
05.22

【World MR News】ヘッドセットの要らない新MRディスプレイ「DeepFrame」

World MR News

MRディスプレイメーカーのRealfictionが、眼鏡やゴーグルなどのヘッドセットなしで3Dホログラムを提供できる64インチのディスプレイを開発した。この「DeepFrame」は、世界最大級のディスプレイとして湾曲したビデオスクリーンにより構成されており、インタラクティブな3D画像を4K解像度で大きな窓のように見える光学ガラスに偏向されるようになっている。この光学ガラスによって、数平方マイルをカバーするほどの大規模なホログラムを投影することができるという。

このデモンストレーションビデオでは、デンマークのコペンハーゲンにある水族館を訪れたビジターたちが、海峡の真ん中から現れるロケット発射のホログラム映像を観察している様子を見ることが出来る。

「2008年以来、私たちは、MR眼鏡を使うことなく、複数の視聴者が実際の世界に埋め込まれた3D視覚体験を共有できるようなMRソリューションに取り組んできました。「DeepFrame」によって、ついにフィクションと現実の間の線を消すことができるようになりました。オフィスの窓からビルを上るキングコングの3Dを観ることもできるようになるのです。」と、Realfictionの共同設立者で研究開発ディレクターのピーター・シモンセン氏は話している。

同企業は、小売、娯楽、建設業などをターゲットにしており、これまでにルイ・ヴィトン、タグホイヤー、サムスンなどに、ディスプレイを提供してきた。

CEOのClas Dyrholm氏は「このテクノロジーにより、ほぼすべての業界の企業が新しいコンテンツや実際の体験を顧客・観客に提示することが可能になります。近い将来、コンシューマー製品でも、この技術が定番化することを期待しています」と述べている。

「DeepFrame」の価格だが、構成とプロジェクトによって異なり、現在の初期段階ではそれぞれの取り組みプロジェクトが異なるため、スタンダードな定価はついていないという。「現在は最初のプロトタイプを構築中の段階です。しかしながら、消費者向けソリューションにおいては、価格は重要な要素です。プロジェクトの交渉とコミットメントにより、最初の製品がいつ販売されるのかが、決まっていくでしょう。」とDyrholm氏は語っている。

参照記事:https://next.reality.news/news/realfictions-new-mixed-reality-display-projects-large-scale-holograms-without-headset-0177635/