05.14
【World MR News】AR技術を活用したゲーム『HADO』のeスポーツ大会「HADO SPRING CUP 2019」が開催! 優勝報酬100万円を勝ち取ったのは「わちゃわちゃ☆ピーポー」
AR技術を使い、エナジーボールを撃ち合って特典を競い合うゲーム『HADO』。その日本選手権「HADO SPRING CUP 2019」が、5月11日に品川インターシティホールで開催された。
今回は、4月11日の時点で日本ランキングの上位4チームである「わちゃわちゃ☆ピーポー」「SLAMDIVIA」「ANATSUCHI」「わちゃごな☆ピーポー」に加えて、予選大会で勝ち上がってきた4チーム「思考行結-あひる組-」「EXPENDABLES」「華より酒!」「ヒュブリス」の合計8チームが出場。各試合2セット先制によるトーナメント方式で、優勝報酬100万円を掛けた戦いが行われた。
この『HADO』というゲームは、名前は聞いたことがあるけどイマイチどんな内容なのかわからないという人もいるかもしれない。ルールを簡単に解説しておくと、ひとつのチームにつき3名の選手が出場し、それぞれ頭にヘッドマウントディスプレイと腕にアームセンサーを身につけ、エナジーボールやシールドを駆使しながら80秒間で点数を取り合っていくという内容のゲームだ。
腕を上げて拳を突き出すことでエナジーボールを放つことができる。身体のまわりには4枚のライフがあり、それをすべて削ると1ポイントゲットできる。敵からの攻撃は実際にコート上を動いて交わすほか、ひとり3回まで使えるシールドを貼って避けることもできる。これらの技を組み合わせながら、チームで戦略を立てて戦っていくのである。
もうひとつの特徴が、各プレイヤーが行うパラメーターの設定だ。手元のデバイスで、合計10ptのスキルポイントを、「エナジーボールの速さ」「エナジーボールの大きさ」「エナジーゲージの溜まる速さ」「シールドの耐久力」といった4つの項目を振り分けていくことができる。この数値によっても戦術が大きく変化するのである。
この『HADO』は、競技シーンも年々盛り上がりをみせており、昨年末に開催された「HADO WORLD CUP 2018」には、世界7ヵ国からチームが参戦し、報酬総額300万円を掛けた大会も実施されている。
14時20分から行われた一回戦がスタート。いずれも好試合が続いたが、中でも熱戦だったのが「ヒュブリス」と「わちゃごな☆ピーポー」の戦いだ。1本目は先取したものの、2本目は劣勢なスタートだった「わちゃごな☆ピーポー」が、時間ギリギリで追いつきドローに持ち込む。この日初のオーバータイムで、「わちゃごな☆ピーポー」が得点をとり勝利をつかみ取っていた。
これにより、上位に進出したのは「わちゃわちゃ☆ピーポー」と「EXPENDABLES」、「ANATSUCHI」と「わちゃごな☆ピーポー」の4チームとなった。
準決勝の結果、勝ち上がってきたのは、「わちゃわちゃ☆ピーポー」と「わちゃごな☆ピーポー」の2チームだ。よく似た名前の両チームだが、元々「わちゃごな☆ピーポー」の派生チームとして生まれたのが「わちゃわちゃ☆ピーポー」ということもあり、いわば同門対決ともいえる戦いとなった。
まずは1本目。先制したのは「わちゃわちゃ☆ピーポー」だ。しかし、すかさず「わちゃごな☆ピーポー」も追いつき2対2に。トップチーム同士の争いだけのことはあり、お互いしっかりガードを固めながら攻撃を仕掛けていき、接戦が続いていく。
「わちゃわちゃ☆ピーポー」が後半優勢でゲームが進んでいくが、「わちゃごな☆ピーポー」もしっかりと1点差で追随。しかし、時間切れでまずは「わちゃわちゃ☆ピーポー」が勝利した。
2本目は、「わちゃごな☆ピーポー」が開始早々2点をゲット。残り時間36秒まではそのままの状態が続いたが、「わちゃわちゃ☆ピーポー」がようやく1点を取りここから試合が動いていく。あっという間に同点に追いつき、両者得点が拮抗したまま7対7のドローに。10秒間のインターバルの後、オーバータイムがスタートした瞬間、「わちゃわちゃ☆ピーポー」が得点を決めて優勝が決定した。
優勝した「わちゃわちゃ☆ピーポー」のタナカユカリ選手は、「ありがとうございます。まずは素直に2連覇(できて)嬉しいです。去年みんなでグランドスラムを達成して、それから今後どうしていくか話し合って、また今年わちゃわちゃとして何を目指してやっていくのか決めました。今日も優勝できて本当に良かったです。また次に向けて明日から頑張るので、今後ともよろしくお願いします」と、その喜びを語っていた。
今回初めて『HADO』の大会を現場で観戦したのだが、どれぐらいの人が集まるのかさえわからない状態だった。しかし、いざ会場に訪れてみると家族連れを始め、老若男女が集まり大きな声を出して選手たちを応援している姿を見ることができた。ゲームその物の面白さもあるが、選手やチームにもドラマが感じられ、今後もこの人気は拡大していきそうだ。はたして、次回の大会ではどのチームが優勝をするのか、今後の展開にも注目していきたい。
Photo&Words 高島おしゃむ
コンピュータホビー雑誌「ログイン」の編集者を経て、1999年よりフリーに。
雑誌の執筆や、ドリームキャスト用のポータルサイト「イサオ マガジン トゥデイ」の
企画・運用等に携わる。
その後、ドワンゴでモバイルサイトの企画・運営等を経て、2014年より再びフリーで活動中。