10.22
【World MR News】デジタルを活用したアトラクションが多数出展! 「レジャー&サービス産業展2018」をレポート
レジャー・サービス産業や集客事業の情報収集・発信を行っている『月間レジャー産業資料』による、BtoBの展示会「レジャー&サービス産業展2018」が、10月15日と16日の2日間、東京ビッグサイトで開催された。本稿ではその模様をレポートする。
【「ポニーキャニオン」ブース】リアルとデジタルが融合した『レジェンド スポーツ ヒールーズ』を出展!
会場に足を踏み入れて、真っ先に目に入ったのがポニーキャニオンのブースだ。こちらでは、スクリーンに投影された的に向かって矢を放つ『レジェンド アーチェリー』というゲームが出展されていた。
元々韓国でシミュレーションゴルフなどを開発していたクラウドゲート社が、野球やサッカー、アーチェリーなどの種類を増やし、昨年6月にレジェンドベースボール社という日本法人を設立。その時に、ポニーキャニオンが出資するという形で、この事業に参加することになったという。
基本的にはセンサーを使ったタイプのゲームだが、現在すでに15種類ほどがあるほか、様々なスキーやバスケット、サーフィンといったゲームも開発中だ。また、残念ながら日本には入ってくる予定がないが、インド向けにクリケットなども開発している。
日本国内では、昨年12月に直営店を幕張にオープンしており、今年の12月には立川にもオープンする予定である。ポニーキャニオンは、販売の代理店としてSCの展開とゲーム筐体単体での販売もしており、来年に向けて10~20施設を目標に導入していくそうだ。
【「スペースクリエイションズ」ブース】寝ながら楽しめる360度地球体験型アトラクション『ドームプラネット』
スペースクリエイションズが出展していたのは、『ドームプラネット』と呼ばれる360度地球体験型アトラクションだ。空気で膨らませたドームの中に入り、寝転んだ形で360度すべて写された映像が楽しめるというもの。
用意されているコンテンツは、海中の洞窟を体験するものからオーロラまで、6種類のコンテンツが楽しめる。ひとつあたりの上映時間は8分~10分程となっており、今後も夏・冬の2回新たな映像が追加されていく予定である。
ちなみに、ドームの仕組みとしては東京ドームと同じではあるが、容積が少ないのとパワフルなファンを使用しているということで、出入りによる空気の減少はカバーできるため入り口は2重構造にはなっていないそうだ。
【「ラディックス」ブース】何もない空間がアトラクションになる『サイバースタジアム』
次世代体感型ゲームのプラットフォーム『サイバースタジアム』を出展していたのは、ラディックスのブースだ。こちらや床と壁に投影された映像で、ひとりから複数人のプレイヤーでゲームが楽しめるようになっていた。
シリーズ第一弾の『Cyber Hockey』は、いわゆるアタリのテーブルテニス『ポン』に似た、対戦型のホッケーゲームだ。最大6人まで同時にプレイ出来るほか、ひとりでも壁打ちで遊ぶことができる。
それ以外にも、クイズ形式で出題される問題の答えを足で選んでいく『Cyber Monjya』や、ブロック崩しの『Cyber Block』、音楽に合わせて音符を足で蹴っていくリズムゲーム『Cyber Rhythm』といったゲームもプレイ用意されているそうだ。
同社のブースでは、子供からシニア世代まで楽しめる『SisyFox』という玉転がしゲームも出展されていた。コントローラーも巨大なボールのような形をしており、周りから見ていてもユニークだ。フィットネスはもちろんのこと、リハビリ治療などにも活用されているとのこと。
【「タイトー」ブース】『キャプテン翼』や『進撃の巨人』など人気IPをVRアトラクション化!
タイトーブースには、アタリの名作ビデオゲームを新たなデザインで作り直した『TABLE PONG』のほか、『キャプテン翼』や『進撃の巨人』といった人気IPをVRアトラクション化した作品が出展されていた。
■『VRキャプテン翼 燃えろストライカー』
人気アニメ『キャプテン翼』を題材にしたVRアトラクションの、『VRキャプテン翼 燃えろストライカー』。その最大の特徴は、実際に設置されたボールとゲームの中に登場するボールが、完全にリンクしているところだ。
これまでのVRコンテンツでは難しかった、ゴーグルを付けた状態でボールを蹴ることが出来るのだ。センサーにはソニー製のものが採用されており、速く蹴ってもボールの位置がロストしないように作られている。また、ヘッドセットもトラッキングされているため、ユーザーの背の高さが異なっても目線の位置をしっかりと再現することができるとのこと。
ちなみに、ゲーム中にシュートなどを決めていくとガッツのポイントが貯まっていく。それにより、「ドライブシュート」「タイガーショット」といった必殺シュートも打つことができるそうだ。
■『進撃の巨人 THE HUMMAN RACE』
『進撃の巨人 THE HUMMAN RACE』は、原作に登場する女形の巨人から馬に乗って逃げるVRアトラクションだ。プレイヤーはVRゴーグルを装着して、乗馬の機械にまたがり、ムチを打って馬のスピードを上げたりジャンプで障害物を避けたりしていく。
ゴーグルもセンサーになっており、身体をかがめることができるようになっている。たとえば、目の前に木が現れたときに避けるときに利用するほか、あるいは女形が来たときに身体をかがめないと捕まってしまう仕様になっている。
アトラクションの手前に扇風機が設置されており、そこから出る風を身体に浴びることで、スピード感も体感できるようになっているのだ。
ちなみに実際に乗馬経験者に乗ってもらったところ、上下の感覚やGが実際にかなり近いという感想が出たという。それだけ没入感が高い仕上がりというわけだ。稼働時期は来春の予定で、現在は1ステージのみだが今後アップデートも検討している。
こちらはゲームセンターのみに限らず、遊園地やレジャーホテルなどにも導入していきたいと考えているそうだ。
【「カジ・コーポレーション」ブース】10メートルほどの距離でボウリングが楽しめる『ポップボウリング』
カジ・コーポレーションのブースでは、韓国でシミュレーションゴルフの『GOLFZON』ブランドを展開しているNEWDINのデジタルボウリング『ポップボウリング』が紹介されていた。その最大の特徴は、通常のボウリングの半分の距離である10メートルほどの設置スペースで遊べるところだ。そのため、コスト面でもかなり抑えることができるという。
機械自体がデジタル化されていることから実現したものだが、センサーが付いており実際のピンセットまでは本物のボールを投げるようになっている。その挙動が画面に反映され、ボウリングが遊べるようになっているという感じだ。
稼働は今秋で、すでに錦糸町にある同社のショールームでは稼働済みだ。また、同社ではインターネットカフェを約70店舗運営しており、その直営店舗など様々なところに導入していく予定とのこと。
もうひとつ、同社のブースにはタイトーと共同開発したガンシューティングゲーム『GunArena』も出展されていた。こちらは本物のBB弾を使用した銃が撃てるのが最大の特徴である。今年の12月に全国稼働が開始される。
Photo&Words 高島おしゃむ
コンピュータホビー雑誌「ログイン」の編集者を経て、1999年よりフリーに。
雑紙の執筆や、ドリームキャスト用のポータルサイト「イサオ マガジン トゥデイ」の
企画・運用等に携わる。
その後、ドワンゴでモバイルサイトの企画・運営等を経て、2014年より再びフリーで活動中。