08.03
【World MR News】ディズニーの「Magic Bench」、これこそ待ち望んでいたMR体験となるか!
映画「ロジャー・ラビット」の登場以来、アニメや漫画の世界のキャラクターたちと対話できるようになることは、大人になりきれない大人を含む全ての子どもたちにとって、長年の夢だった。そして「スペース・ジャム」など、同じような映画が登場ることにより、この世界観への期待に拍車がかかった。だがテクノロジーは、現実世界において、人間と漫画キャラクターとのインタラクティブな関係がどんなにエキサイティングなものになるかをあまり追い求めてはくれていなかったのだ。――ディズニーがこの出馬表明を告げるまでは…。
ディズニー・リサーチは、ウォルト・ディズニー・カンパニーを支援するための研究ネットワークで、その目的は、広範なメディアとエンターテインメントの取り組みを推進していくための科学技術革新を追求することとして活動している組織だ。このディズニー・リサーチが、「Magic Bench」についての映像を7月26日に公開した。ディズニー・リサーチのデジタル・アーティスト、Moshe Mahler氏が「このプロジェクトにおけるマントラは、キャラクターがあなたのところに来て、そのスペースに入り、そしてあなたの隣に座っていると感じることだ。」と語る、その公開映像を見てみよう。
■Magic Bench
「Magic Bench」での体験では、ユーザーはヘッドセットを着用したり、スマートフォンを使用したりすることなく、キャラクターたちと交流することができる。ただシンプルに、テレビ画面の前にある「Magic Bench」に座るだけで、ウサギやゾウやキリンなどのキャラクターが現れ、同じ空間を共有し、やりとりすることができるのだ。
AR/MR、そして触覚を通じて情報を伝達する技術によって、あたかもそこにキャラクターがいて、座ったり立ったり、話したりしているように感じることができるのに加えて、これまでに必要だったデバイス類の装着が全く要らないので、複数の人が同時に「Magic Bench」の空間を楽しむことができる。
ARやVRについては、今や誰もがテクノロジーの分野で話題にすることができるものとなった。Appleが間もなくリリースする次のiPhoneに搭載予定のARKitと、これまで経験してきた多くのVR事例の間で、ハイテク愛好家は、革新的な技術進歩を実感していることだろう。だが「Magic Bench」は、そんなハイテク愛好家たちをも興奮させる、より新しいレベルのものだといえる。
しかしながら、まだ解決していかなければならない課題もあるという。こちらの映像ビデオは、あくまでも実験の概念の証明に過ぎず、まだまだ「Magic Bench」を自分の家で試せる、という時期のわけではなさそうだ。技術面での今後の見通しについてはこの映像だけでは言及されていないのだが、今週8月3日までロサンゼルスで開催される展示会「SIGGRAPH 2017」にて、実際に「Magic Bench」を体感できるチャンスがあるかもしれない。
参照元:https://tech.co/disneys-magic-bench-mixed-reality-2017-07